2021年、田植えが終わってからの初期への字稲作
ほっとけない、気が抜けない。気温上昇で加速する雑草たち
茶色く濁った田んぼと透明で美しい田んぼ
周辺では躍起になってジャンボタニシの駆除をしておられます。が、自分は一切しません。駆除どころか味方につけて除草を助けてもらおうと期待しています。確かに田植え直後で深水になっている場所は稲を食べられてしまう食害もありえますが、そうなりにくいための太くて硬い苗づくりをしてきました。田んぼを生き物だらけにしてトビイロウンカの幼虫をも食べてもらえる様にと願っています。
雨の後はかならず田んぼの点検
自分は昼間は勤めに出ていますので、もっぱらお母さんがこの役目を行ってくれています。雨上がりの後って意外と忙しいものなのです。
田植え後三週間で圧倒的な差となりました
への字追肥
我が家の稲たちにとっては生涯一回きり。これが最初で最後の肥料となりますが長く深く伸ばした根のおかげで秋まで健全に成長を続けてくれます。
畔の草刈り
夏本番ともなると雑草の発芽ペースも上がってきて田んぼの草取りとともに畦の草刈りもほぼ毎週のスケジュールとなってきます。こと畦の草刈りについては気に入って近年ずっと使っているお気に入りのチップソー(刈払機の刃)がこちらです。
中干し直前からの中期への字稲作
令和3年7月20日、出穂40日前を切り我が家のへの字稲たちもようやく勢いづいてきました。人間にたとえるなら中学・高校生。一生のうちで最も成長が旺盛な状態で葉の色も黒く見えるほどに濃い緑で周辺の田んぼとは明らかに違います。現在、暦では土用に入り、田んぼはまもなく中干しに入ります。
ゴリラのガッツポーズ姿、稲が開帳してきました
中干し
年間でも最も暑いとされる夏の土用に田んぼの水を抜いて土を乾かすのが中干し(土用干し)とされ、主に稲の成長を調節するために行うもので具体的な意図は下記の四点。
- 土の中にあるメタンガスや硫化水素など有害ガスを抜く
- 根の活力を高めるために土の中に酸素を補給する
- 水を落とすことによって窒素を中断させ、過剰な成長(分けつ)をおさえる
- 土を固くして、稲刈りの作業性を高める
一般的にはこのような目的のために中干しを行うと言われていますが、自身の感想としては④以外は本当かな?というのが実感です。確かに秋の稲刈りを行うために土を硬くするのはよくわかるのですが、それ以外の効果ってあんまり関係ないような気がします。かなり以前に中干し無しで栽培したことがありましたが、土が柔らかすぎて作業性が悪い以外は特に差が無かったです。中干しの目的や効果って田んぼの性質や栽培方法によって変わるのかも知れません。
中干し終了して入水
周辺では中干し後の水入れ後一斉に肥料散布(穂肥)が始まりますが我が家は量を求めず食味だけを重視したへの字稲作につき最後まで肥料は一切無し。土中の有機物分解を頼りに光合成のみで成長を続けてゆく事になります。
穂が出てからの後期への字稲作
おおよそ8月末から9月頭にかけて稲のお産である出穂がはじまります。穂が出たあとはひと月半後の稲刈りに向けて登熟してゆきます。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」の言葉通り、次第に湾曲した姿になってゆき、収穫を迎えます。
出穂がはじまりました
穂が出そろいました
毎週草刈り必須です
これから稲刈りまで毎週の草刈りが必要になります。それにしても秋口の草はよく伸びます。
出穂後10日経過
令和3年9月12日、出穂後10日を過ぎて穂先が少し湾曲してきました。本日も草刈り、彼岸花が咲いて秋らしくなってきました。
今年は稲刈りが遅くなりそうです
令和3年9月23日 秋分の日、「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り日中はまだまだ暑さが残るものの朝晩は涼しくなってきました。稲も次第に緑から茶色へ変化はしてきていますが、例年よりはその色付き具合が遅いように感じます。今年は稲刈りのタイミングが例年より遅くなりそうです。
台風16号 それてくれ、頼む!
このまま来ると最接近が10月頭だとか。これは最悪のタイミングです。まだまだ海水温も高くて大きくなるらしいです。なんとかこのタイミングでこっちへ来るのは避けて欲しい。
稲刈り前の準備
台風がそれてくれて本当に助かりました。令和3年10月3日、稲刈りの準備をはじめました。機械トラブルが発生しがちなのが稲刈りで、トラブル無くやり過ごすために機械整備、特にコンバインのメンテナンスは入念に行います。
オイル交換と各油脂類、冷却水にベルト調整などなど小さな機械でもやることは結構あるものです。
午後からは収穫前最後の草刈り。畦だけでなくコンバインの進入路など草を刈ってまわります。